先日、買取依頼があった時のお話しを致しましょう。
お客様の所に出向いてみると美術品から骨董品までかなりの数を収集しているご自宅でした。
あまりの多さに驚かされましたが、ここから値踏み(値段をつけていく事)するのが大変です。
お客様はそれなりに気に入って購入し集めたものですから期待も大きいのですよね。
私からみると、工芸品(飾って楽しむ物)の部類に入るものも多くありました。
言い方によっては、気分を害してしまわれる場合もありますので、丁寧な説明が必要となってきます。
相場がある程度あるものは、お客様が安くても納得して頂ければ、買取は可能ですが
画廊では、あまり取扱いをしないものは、一番頭を悩ませます。
昔のコインだったり切手だったり、こういうものは興味のある人がいると高い値が見込まれて
想像以上に値段が付くこともあったりするかもしれません。
なかには名品が隠れている場合もあります。
そして何より大事なのは保存状態です。
折角の名品がシミだらけだったり、「鑑定証」がなかったりするので、
買取から売るまでに細かな工程をしていかなければ、高く売れる物も安くたたかれてしまうことになるからです。
シミ抜きと「鑑定証」を用意するとなると、金額もまとまったものになるので、お客様が納得して頂けないと出来る事ではありません。
私がいつも思うのは、沢山ある画廊の中で当画廊を選んで問い合わせをして下さったお客様ですから最善を尽くしたいと思っています。
ここを選んでよかったと思って頂き、満足して頂くことが何よりです。
この時も全てを売却するまでには少々、時間がかかりましたが、非常に喜んで頂け画商冥利につきます。
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