「内藤 ルネ」という作家をご存知でしょうか?
その作品は、私の少女時代の憧れの少女画でした。
今年でデビュー65周年を迎えた内藤ルネは、
1960~1970年代、それまでの少女画とはまったく異なる美少女を描きました。
その活気に溢れた明るい表情と、
現代でも充分に通じる多彩なヘアスタイルや
ファッションの数々は、
当時の少女たちに大きな衝撃を与え
見る者を虜にしました。
日本の少女文化をリードする
マルチ・クリエーターであった彼は、
当時「幼い」や「ちっぽけな」
というややネガティブな意味として使われていた
「かわいい」という言葉を、
初めて可憐でキュートなイメージに変えて
使い始めたことからも「カワイイ文化の祖」
とも言われています。
ヴィヴィッドに彩られたキッチュな少女画をはじめ、
大ブームを巻き起こしたパンダ等の動物から、
野菜やフルーツ、捨てられていた家具まで、
それまで誰もが見過ごしていた“カワイイの芽”を
あらゆるものの中に吹き込み、
2007年に惜しまれつつも亡くなりました。
今や「かわいい」は「Kawaii」となり、
世界中の少女達の共通語となりました。
時代も性別も超えて乙女心を魅了する
内藤ルネの持つ世界観は、
見る者にノスタルジーや感動を与えます。
皆さまも是非、内藤ルネの世界観に
ふれてみてはいかがでしょうか?
by Utada
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