洋画家 山中雅彦先生が私の画廊を初めて訪れたのは
4年程前のことでした。
山中先生は平成元年頃は号10万円は軽くした
売れっ子作家でした。
3号で60万から80万だったりという事もありました。
写実を描かせたら右に出る者は居ない
と言っても過言ではない匠な技術の持ち主です。
その写真のような精巧な静物画は目を見張るものです。
そのような実力のある売れっ子作家でしたので
山中先生のことは良く知っていました。
ところが彼も今の現代アート主流の波に押し流されて
とても苦労している様子でした。
彼が私の画廊に来た目的はやはり自作作品の売り込みでした。
その匠な技術は健在で本当に素晴らしいと思いました。
私は快く彼の絵を買い取りました。
才能ある作家を助けるのも画商の務めでもあると思っています。
それから彼は作品が出来上がると
作品を送って来るようになりました。
ときには生活が大変らしく前払いすることもしばしば…。
世の中の流れが現代美術に動き、既存の作家さん達は
大変苦労の世の中なのです。
山中先生都のエピソードはまだまだ色々ありますが、
また後日お話しいたします。
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