なぜ私が画商になったのか?
洋画家の巨匠 東郷青児先生との出会いが
私の人生を変えたと言っても言い過ぎではない。
学校を卒業後、何の仕事をしたらいいのか
全く検討もつかず、考え込んでいた時、
就職先を紹介してくれることを図々しくも期待して
東郷先生のお宅にお邪魔することにしたのです。
紹介してくれた就職先は
千葉県 南房総にあるゴルフとホテルを経営している会社
でした。
最初の頃は要領も得られず、毎日があっという間にすぎました。
ところが、日数が経つにつれ、仕事も覚えた頃、
人間というのはおかしなもので、慣れた頃に色々な事を考えるものです。
「こんな田舎で働くのは面白くないな~。」
「東京で仕事を見つけ、一旗あげたいな~。」
などと毎日、考えながら仕事をしていました。
東郷先生の紹介ということもあったので
2年間は、きっちり働いて辞めようと思ったのも
この頃です。
そして、
会社を辞めて、一番初めに行動をした事。
再び、東郷先生に会いに行きました。
そこで一言。
「東郷先生の作品を委託で販売させてください!」
と頭を下げ顔を上げると
これもまた一言。
「君ならいいよ。」 でした。
これがギャラリーアート六本木として画商になったはじまりです。
東郷先生のお陰もあり、二科会の先生方の
作品も取り扱えるようにもなりました。
二科会の先生方とのエピソードは次回に
お話したいと思います。
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